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プロを目指している皆様へ

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音楽を仕事にしたいと思っている方へ

当サイトの運営方針の1つでもありますが

「プロを目指すのであれば、とにかくDTMを一日でも早く始めて欲しい」

と思っております。その理由は、

現在の音楽業界の制作環境の中でDTMを使用していない現場はほぼ皆無だからです。

作曲家だけでは無く、スタジオミュージシャンを目指す方も・歌手を目指している方も全員これから音楽業界に携わって行きたいという方は何かしらのDTM機器を使いこなし、「自分で録音や作曲・打ち込みが出来る環境」が無いと、今後の音楽業界に入り込んで行くことは正直難しいと思います。

誤解の無いように申し上げておきますが、もちろんDTMを使いこなせればプロとして食べていける訳ではありません。

どうやったらプロになれるか?という質問にはまだ答えられる身ではありませんが、今まで第一線で活躍されている沢山の作家さんに出会って来た中で言えることは「そりゃ、プロになるわ!!(笑)」という実力や常に向上心のある音楽に対する姿勢をお持ちの方が殆どです。僕もそうなれる様に今以上に頑張りたい。そう思わせてくれる方ばかりでした。

現在、音楽業界ではデータのやり取りもほぼメールやアップロード、サーバーベースでのやり取りが基本ですので、パソコンやDTMが使えないというのは音楽業界だけに限らずかなりのハンデになるということをまず理解しておいてください。

 

1日でも早く現場を経験することの利点

私は正直なことを申し上げますと、1年~2年制の音楽学校や専門学校に通ったことがありません。

理由は主に金銭的な理由ですが、10代で非常に生意気だったこともあり「俺なら絶対にプロになれる」なんていう根拠の無い自信の塊でした(反省)

当初はバンドでのデビューが目標だったので、すぐにお気に入りのバンドを見つけてローディーとして雇ってもらい色々と学んで行きました。

ただ、高校卒業から4年くらいでいろんな意味で完全に行き詰ります…w

自分なりには一生懸命やっていましたが、オーディション等も落ち続けどん底。試行錯誤を繰り返す中でたまたま出会ったプロの作家の方に声を掛けられて、初めて業界に一歩足を踏み入れました。

始めは何にも出来ないので、楽譜のコピーやら買い出し等しか出来ません。ただ以前にローディー経験もあったのでそれなりに気に入っていただき、色々な現場に連れて行っていただくことが出来、勉強させてもらいました。

過去の作品で使用されたプロジェクトファイルを直接見せていただいたり、ボーカルディレクションのやり方やミックス時のエンジニアさんとのやり取りの仕方。スタジオのソファーに座っている位置で誰がこの現場で一番偉いか察する(笑)等々の音楽以外のおもしろい事も含めて、2年間非常に良い経験をさせていただいたと今でも思っております。

アシスタント時代に繋がれた沢山の方々と現在もお仕事をさせていただいている方もいらっしゃいますし、そういった意味でも一日でも早くどんな形でも良いので業界の方とつながれるようになれると良いと思います。

そして、そうなる為の僕なりのヒントですが…

 


自分も相手のプラスになれるスキルを1つ持っておくことです。


 

僕の場合は、V系時代の猟奇的なローディー経験からくる要領の良さや、DTM機材のスキル等です。
Rock on Companyに勤務していたことも大きな利点で、沢山の方と繋がることができました。

教える側も何か得るものがなければ、聞かれてばっかりで疲れてしまいますし、長続きしません。
師弟関係のような場合でも、ある程度のwin-winな関係が気づけないのであれば長続きはしないと思います。

ただ1つお伝えしておきますが…

プライベートが無くなります(笑)

夜中であろうが、彼女と遊んでようが呼び出されたら問答無用で行くんです(笑)
その覚悟が出来ないかたはオススメできませんのであしからず…

 

高校・大学を卒業後に音楽専門学校等に通おうと思われている学生さんへ

作曲家・ミュージシャン・アーティストを目指して、音楽学校等に通おうと思われている方も多いのでは無いでしょうか?
その方々にあらかじめて伝えておきたいことがあります。それは…

 


「音楽学校に入学する迄に、DTMをある程度扱えるようになっている事。
また、作家志望の方はクオリティの有無に関わらず1曲を仕上げられるようになっていること」


 

をオススメします。

理由は、同じ授業を受けるにしても吸収力が全然違うという事です。

大きな学校であれば、入学時にクラス分けのテストがあったりします。ここで上位のクラスに入れなければ、同じをお金を払っているにも関わらず教わる内容も遅く、下手したらカリキュラムが終わらないで卒業!!なんてことも全然ありえます。

そして、下のクラスになるともれなく、やる気の無い生徒が授業の足を引っ張ってくれますので何1つ良いことがないそうです(笑)

音楽学校の講師のお知り合いの方から良く聞く話ですが、「伸びる子と伸びない子は入学して来た時点でほぼわかる」と仰る方は非常に多いです。

その1つに、「学校に入ってくる迄の楽器スキルや音楽経験」と仰る方が殆どです。その理由は、ある程度の基礎が出来ているので他の生徒と吸収力が違うからだと思います。

中には学校に入ってから真面目に勉強しました。という現在活躍されているプロの方も知っていますが相当努力されていました。(※その方自身は全く努力をしたという感覚は無いそうです)因みにその作家さんは非常に研究熱心な方でした。

上記の事から分かるように、圧倒的に低価格で導入出来る作曲・録音ソフト「Logic Pro X」を1日でも早く導入して

 


これから学ぶことを誰よりも吸収できるようにDTMに慣れていることをオススメします。


 

音楽理論・作曲コースを開講している当スクールが言って良いのかはわかりませんが…

正直、音楽理論等は焦って勉強せずに音大や専門学校に入ってから勉強してでも全然大丈夫だと思います。

経験上、全く音楽経験の無い方がいきなり音楽理論から勉強を開始して、良い結果になった方を僕は一人も知りません。寧ろ、何も知らないで曲を何曲か作り上げ、「あ~マジわかんね~!!」となってから理論等は学んだ方が良いと思います(笑)

経験上、そっちの方が学ぶモチベーションも上がりますし、勉強していても本当に楽しいです。ランニング等の運動をした後のスポーツドリンクがやけに美味しいのと一緒です(笑)

音楽学校に入る迄は、理論には触れずにとにかく自分が好きな曲やそれ以外にも沢山の音楽に触れたり、友人などと色々な曲を演奏して合わせてみたり、作家志望の方でしたら、「気になった曲のメロディーの形」、「コード進行うやベースやドラム等のリズム」を各パート別々にDTMで打ち込んでコピー出来、色々と自分なりに分析してみたりと、とにかく楽しんで色々な経験をすることが良いと私は思います。

もちろん、そういった活動の中でも圧倒的低価格・ハイクオリティの「Logic Pro X」がサポート出来ますので、これから音楽業界を目指す方は一日でも「Mac+Logic Pro X」を購入して、なるべく早くDTMスキルを磨いて行くことをお勧めします。

音楽学校で講師をされている方の中にもプロで活躍されている方も多いです。実際のところ、プロとしての初めての仕事は自分の先生から紹介してもらったという方も多く、自分の実力さえあればこのようなチャンスに巡り会える機会も増えてきます。

 

講師の言うことに全て従う必要は無い

教える立場の人間がこんなこと言ってよいのかわかりませんが…(笑)

過去の自分の戒めと伸び悩む生徒の方で多いパターンの1つがこれなので書きますが、講師が言うことが全部従うのが良いとは限りません。

「だまって俺の言うことについてくればいいんだ!!」的なことは音楽に限らず、日本の教育では多いと思いますが
これは一見導いているようで、自分で考えることを放棄させていることが大半です(※例外はありますが…)

DTMの世界で一番怖いのは、教えた通りにしかプラグインの摘みを動かせない人がいたりします(意外と多い)
EQ等も音の場所を自分で探さずに、本や雑誌・講師が教えた帯域しか上げれない人もいます。

そういった方に聞いてみると大抵「学校でこう習った…、本にこう書いてあった…」と返答が来ます。

当スクールもこういった状態にならないように最新の注意を払って授業を進めていきますが…

 


いくら様々なことを勉強しようと、自分ならこう使う等の自分なりの解釈や考え方に
結びつかなければいつまで経ってもそこから抜け出せません。


 

たまに学校依存のような方にお会いすることがあります、大抵はこのパターンです。

あまりにもその症状がひどい方の場合は当スクールではお断りする場合があります。まずこういった方は判らないなりに1つ形になるものをつくり、それに対して起こった疑問について答えていくパターンで行かないとお互い時間の無駄だからです。

セミナー中毒のような方はまずその習慣を断ち切り、音がぶつかってようが間違っていようが、何でも良いので自分でとにかく1つ形にしてください。セミナーにいくら通おうがそれを形に出来なければ何の意味もありません。

当スクールの目標は生徒さんが「自分で考え・自分で判断し・自分で作品を作れるようになる」ことです。

私が教えたことに従って作品を作っていって欲しいなんて欠片も思っていません。寧ろ踏み台にして、才能のある方はどんどん羽ばたいて行ってほしいと思っています。

「自信が無い」と仰るかたもいますが、自分で判断も出来ていないのに自信なんてつくわけありませんよ…w

 


初めから何でも出来る人間なんてごく僅かしかいません(笑)


 

まあ、そのごく僅かの人が近くにいると精神的な破壊力が半端ないのですが…(笑)

私も人間ですので、Logic Proの資格を取ったからといって踏ん反り返っていたらあっという間に衰退するでしょうし
理論の勉強や作品を作るのを辞めてしまったら、作家の目線では何も語れなくなります。

システムのセットアップに関してもそうです。作品を作る目線がないとついつい見落としてしまうことが多々あります。

私自身も皆様に負けないように、新しく学んだことをどんどん授業に盛り込んで行きますので
お互いが良い形で進歩していけるように出来ればと思っております。

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